企業法務と会計のガバナンス

自己創設のれんとは

自己創設のれんは一般的に超過収益力と解釈されているようです。
ブランド力と言えば分かりやすいでしょうか。同じ商品でも有名メーカーの
ブランド名が付くのと付かないのでは価格に大きな差が生じます。

 

企業も消費者もブランドの信用力を認識しているのは事実なのですが、
ブランド力を例えばのれん代として金銭的に自己評価して
貸借対照表に資産計上できないのが会計法上の原則となっています。

 

自己創設のれんとは別に企業買収をした際に総資産より高い金額で
買収した際は、買収金額と総資産との差額は営業権として資産計上する
ことが出来ます。これは「買い入れのれん」とも呼ばれています。

 

ただ法人税法上では、自己創設のれんの計上が認められる場合が
あるとされるのが定説化しています。連結納税制度における法人税法の
取扱いにおいてですが、連結納税の開始直前の事業年度で子法人は一定の
場合を除き資産を時価評価して益金に算入することと規定されているのです。
そして時価評価の対象となる資産の中に自己創設のれんも含まれるという
解釈になっているようです。

 

会計法上では資産に計上されないとされる自己創設のれんが、
連結納税制度を適用しようとすると、急に頭をもたげて浮上してくると
いう構図になっています。

 

税理士の中でも全く無視する方も多いようで、その理由としては
時価評価の方法が確立されていないし、自己創設のれんが超過収益力だと
するなら既に損益計算書に含まれている筈と理解されるからです。

 

確かに自己創設のれんの取得価額はゼロで未償却残高もゼロ、
したがって時価評価もゼロになるのだから資産計上する必要はないという
考え方が正しいような気もします。

 

ただ課税当局は自己創設のれんの資産計上を求めている節もあるようですので、
今後の取り扱いが注目されます。税務調査において自己創設のれんの計上を
認定するのか、認定するとしたら評価をどのように行うか興味のあるところです。